当院に来られる方の中には手術を回避したくて、最終手段として来られる方もいらっしゃいます。
その中には「脊柱管狭窄症でお医者さんにかかったら、手術しかないと言われたのですが手術はしたくないのでどうにかなりませんか?」という方もいらっしゃいました。
そもそも脊柱管狭窄症はどういうもので、手術はどんな手術をするのでしょうか?
そして、本当に手術は必要なんでしょうか?
脊柱管狭窄症とは
まず、人間の身体には背骨があります。
その背骨の中心に空洞がありそれを脊柱管と呼び、その中を通るのが脳みそからの指令を全身に伝達する役目を持った中枢神経の一部、脊髄です。
脊柱管が何らかの原因で狭くなり、脊柱管の中を通る、神経を圧迫することによって起こる病気です。
症状としては、腰痛や、下肢のしびれ、坐骨神経痛様の痛み、などが典型的な症状で、30分程度立っていたり、身体を沿ったり、歩いたりすると症状が出現し、座って背中を曲げてしばらく休むと症状が和らいで、また歩けるようになる、というのが典型的な症状です。
病院ではどこをみて脊柱管狭窄症と診断するか
病院での診断はズバリ症状とレントゲンでの画像診断のみ!
レントゲンで脊柱管の狭窄があったとしても痛みが出ていない人もいますし、腰痛・下肢のしびれ・坐骨神経痛様の痛みにはたくさんの要素が絡み合っているため脊柱管の狭窄があってもそれが原因とは限りません。
なのに病院での診断はズバリ症状とレントゲンでの画像診断のみなんです!
大切な事なんで2回言いました。
皆さんどう思いますか?
腰痛・下肢のしびれ・坐骨神経痛様の痛みがあり病院に行ったらレントゲンとられて、「ここが(脊柱管を圧迫している画像を指さし)神経を圧迫しているから今の痛みやしびれが出ていますね。この状態だと手術しかないですね。」
この診断信用できますか?
私は信用できませんし、この診断で手術するのは怖いですよね。
ではもし手術となったらどんな手術をするんでしょうか?
手術内容
現在行われている手術で多いのは競作している輪っか状になっている背骨を切って、大きく脊柱管を解放した後に骨を移植して、手術した部分の脊椎が動かないように固定をしてしまうという方法です。
この方法はさらに発展し、金属製のスクリュー等を脊椎に打ち込んで、さらに強力に固定するようになりました。しかしこの方法では固定が強くなった分手術は大がかりになり手術のリスクも増してしまいます。また入院期間も長くなり長期的にも隣接する関節への負担が増すために、手術した隣の椎間で病変が進行する等の欠点が認められています。
実際にこの手術を行った方
この手術を行うと欠点にも挙げられている通り、隣接する骨を固定してしまうので別のところに同じ症状をひこ起こしてしまう可能性があります。
私は今までにこの手術をされた方を何人も見てきました。
その方々は皆さん同じ症状を繰り返され、ひどい方は3回も同じ手術を行いもう手術ができないという状態にまでなっていました。
このような方々を見ると「本当にこの手術をする必要があったのか」と思い、根本的な問題を解決しない限りは意味がないのではないかと思わされます。
まとめ
病院で脊柱管狭窄症の診断をされたとしても、本当にそれが痛みやしびれの原因になっているかはわかりません。
本来であれば痛みや痺れの状態や、症状が出始めたときの状況その前後の出来事などを細かく問診し、症状の出ている所をさわり少しでも軽くなる位置を探します。
また神経を伸張させるテスト等をおこない本当に脊柱管狭窄症が原因で症状が出ているのか、それともそのほかの筋肉や骨の位置などの別の原因があるのかの選別を行う必要があります。
なので手術が必要と言われてもすぐに受け入れるのではなく、他のしっかりとみてくれる機関にセカンドオピニオンで見てもらうことをお勧めします。
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