2ヶ月前に来店されたBさんの話です。
当院に通院されている方からのご紹介で「しびれ専門の施術をしているから1回来てみなよ」と友人に勧められ来院されました。
問診したところ転倒したことをきっかっけに左手の中指がしびれ始め、そのしびれがどんどん他の指まで広がって来ているとのこと。
病院では手根管症候群の診断を受け何度も注射を受けていました。
手首だけでなく肘や肩までしっかり可動域や筋肉の硬さを検査してところ「肘の内側の筋肉の硬さによる神経の圧迫」と判断し施術を開始したとこと3回目で症状が8割改善されました。
今日は、手根管症候群と診断されても症状が改善されなかった場合に着目すべき点とその改善策をお話しします。
目次
1.手の痺れに効果的な2つのストレッチ
2.手根管症候群の原因とその症状
3.誤診によるニセモノ手根管症候群の3つの見分け方
4.まとめ
1.手の痺れに効果的な2つのストレッチ
手の痺れが起きる原因は大きく分けて2つあります。
1つ目は神経の圧迫、2つ目は血管の圧迫による血液循環不全です。
この2つの原因を特に引き起こしやすい2つの筋肉とストレッチをご紹介します。
①上腕二頭筋
上腕二頭筋とは主に肘の曲げる働きをする筋肉で肩から肘にかけて走行しています。

この筋の遠位部の腱の部分がトンネルとなっており、そのトンネルを正中神経という神経がが走行しています。この正中神経は手の指の感覚をつかさどっています。
様々な原因から上腕二頭筋の緊張が高くなるとトンネルが狭くなり神経絞扼を引き起こすことで痺れや神経痛を引き起こすのです。
【手順1】
壁に手をつきまっすぐ立つ

【手順2】
体をひねり上腕二頭筋をストレッチする
※30秒しっかりする

動画で確認したい方はこちらから

②小胸筋
小胸筋は主に呼吸や肩甲骨の動きを補助する筋肉で、肩甲骨から上腕骨にかけて走行しています。

この筋肉の中を腕神経叢という腕の神経が束になって集まったものが走行しており、小胸筋が固くなることで神経を絞扼してしまうことがあります。
これにより痺れや神経痛を引き起こします。
【手順1】
鎖骨の下を触る

【手順2】
押したら痛いところを探しぐりぐりほぐしていく
※痛みが軽減されるまで
動画で確認したい方はこちらから

この2つの方法で手の神経痛の8割は軽減できます。
しかし、あくまで対処法なので根本改善にはなりませんので、根本からしっかりと改善していきたい方は1度ご相談いただければ根本改善のアドバイスをさせていただきます。

2.手根管症候群の原因とその症状
手根管症候群とは、手首の8個の骨で構成された手根管という神経や筋肉・腱の通り道が狭くなることで、それらを圧迫し、指先などにしびれ・痛みといった症状が出る疾患です。
特に、この手根管内を走行している正中神経が何らかの原因により圧迫されると、手根管症候群が発生します。

3.誤診によるニセモノ手根管症候群の見分け方
この手根管症候群にはニセモノがあります。
それは手根管外での神経絞扼によるしびれ・神経痛です。

指先や手の神経は首から指先にかけて走行しており、鎖骨や肘、前腕といった至る所で神経が絞扼される可能性があります。
ですので確認したい箇所が最低3つあります。
①鎖骨の下
②肘の内側
③前腕の中心部
です。
この3箇所をマッサージなどをしてほぐした時に症状が改善されるようでしたら、ニセモノの手根管症候群である可能性が高いです。
4.まとめ
今回、手のしびれ・神経痛に対して解説させていただきました。
1番原因として考えられる『手根管症候群』を疑われ、レントゲンを撮るも異常なし。薬を処方され終了。
いまだにこのような方が多いと思うと残念で仕方ありません。レントゲンではあくまで骨の異常しか見ることができませんし、痺れの原因はむしろ筋肉や血液循環などの骨以外のことが多いです。特にこの方は筋肉の影響が強く見られました。
「レントゲン・MRIをとって異常がなかったから原因がわからない」とこのかたはおっしゃっていましたが、これらの検査をすれば必ず原因が追求できるとは限りません。
病院で検査を受けたが原因がわからない。どこに聞けばいいかわからない。
そんな方を1人でも救うために私がいると考えています。
痺れの本当の原因がわからずにお悩みの方はご相談ください。
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